つぶやき

ジヴェルニーまでの遠い道のり

おなかもこころもいっぱいになったところで、
さあジヴェルニーに移動しようと、シャトルバス目指してのんびりと駅に向かいました。
ところが、駅に着いたもののバスがありません。
バスのチャンス、つまり、電車の到着を2回も逃してしまったらしく、
(そういえば、もうすぐ駅というところで、ジヴェルニーに向かうシャトルバスを3台見ました)
次のバスが出るのは、なんと2時間後・・・はるばる訪れたモネの庭、閉まっちゃう!!!

ジヴェルニーまでの遠い道のり


タクシーも大型のが3台停まっていましたが運転手さんはひとりもおらず、
普通のタクシーは1台も見かけませんでした。
しかも、思いがけず遅くなってしまったので、
帰りの電車をひと便遅らせるため自販機に切符を入れたところ、
わたしの操作ミスで詰まらせてしまい、マシンを再起動させても動かなくなり。
駅の人も切符を飲み込まれてしまったわたしも大わらわ。
どんどん時間は過ぎていく上に、
さっきまで青かった空からぽつりぽつりと雨のしずくが。。。
もうここで待っていてもどうしようもないので、
iPhone から Pages Jaunes(ページ・ジョーヌ:フランスのイエローページ)で個人タクシーを検索して
リストの上から順番に電話をかけまくりましたが、さすが週末やヴァカンスを大事にするフランス人、
どの人にも「今日は仕事は休みです。」のようなことをいって断られました。
日曜日はかき入れ時なのにね。
まぁ・・・わたしたちのように、バスを逃す人はきっと少ないのでしょう。
そんなこんなで6人目か7人目まで電話したとき、やっと手応えがありました。
今日も運行しているというので、ジヴェルニーまでの料金を訊ねると、20ユーロ。
シャトルバスはひとり4ユーロで乗れるから、その3割増しくらい。
直前に電話が通じた(けれど休業だった)別のタクシーに訊いた料金が16ユーロだったので
「ボラれてるのか?」とちょっと尻込みしましたが、これを逃したら残り1時間待つしかなく・・・
(そう、あたふたしている間に1時間経過していました。本当に時間が過ぎるのは早い!)
小雨の中をさらに1時間、子連れで過ごすわけにも行かず、
結局、ワラにもすがる思いでお願いしました。
迎えにきたのはかなり大きめの黒いバン。
「ボンジュール!」と声も出で立ちも迫力満点のおばちゃん(マダム?)が降りてきたのでビックリ。
なぜなら、電話に出たのはおっちゃん(ムッシュー?)だったからです。
洗い晒しっぽいブロンドの髪に、大きくて真っ赤なお花のコサージュをつけていて
夏真っ盛りみたいな格好をしていました。
ここでまた怖じ気づきましたが、もうまな板の上の鯉です。
最初は運転中のマダムも助手席のわたしも無言でしたが、
アントワヌくんから電話があってわたしがフランス語を喋るのを聞いたとたん、
マダムってば「あなた、話せるの?」とたたみかけるようにマシンガントークを始めました。
「あなた日本人なの?」
SUSHI は大好きよ!ナマの魚なんてオェ〜〜〜ッと思ってたけど、
 あれを知らないなんてソンだわ。絶対に知るべきよ!!!」
などなど。
降りるときに、メーターが22ユーロになっていて「えーーー!」と思いましたが
「ここは22ユーロと表示されてるけど、20ユーロでいいのよ♪♪♪」と猫なで声のマダム。
「帰るときにわたしが必要だったら遠慮なく呼んでね♪」と名刺も渡されましたが、
「メルシー!ご厚意感謝します!!!」とお金を払って、そそくさとその場を離れました。
(それが向こうの作戦かもしれないけれど、敢えて無視。)
やっとモネの庭に着いたのは、午後3時半ごろ。
なにをやっていたのでしょう・・・。
それでも、並ばなくていいようにネットで入場券を買っておいたので、
長い列を横目にすんなり入ることができました。