今日という日は
お久しぶりです。
みなさま、お元気でしょうか?ご無事でしたか?
何を書いていいのか分からず、ブログ更新を延ばし延ばしにしている間に
あれからもうひと月も経ってしまったのですね。
震災で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。
そして、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
日本から遠く離れたフランスに住むわたしにとって、自分の生まれ育った、
そして娘や家族のいる国がこんなに大変なときに節電やボランティアにすら参加できず
約2週間、ネットのさまざまなニュースや地震速報にかじりつきながら
あまりにも残酷な被災地の画像や動画、毎日数々起こる余震、
原発事故の刻一刻と深刻になっていく様子などを追っていたら
食べ物ものどを通らず、悶々、鬱々とした日々を送っておりました。
わたしの周りのパリに住む日本人のともだちとは話をしましたが、
募金以外は物理的に何もできない分、同じように心を痛めておりました。
何事もなく普通の日常を送れてしまう自分に罪悪感を感じることもありました。
でも、わたしが心配・心労したところで何も変わらないんですよね。
そんなとき、大切にしまってあった言葉をふと思い出しました。
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あなたが虚しく過ごした今日という日は
きのう死んでいったものが
あれほど生きたいと願ったあした
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(趙昌仁「カシコギ」より)
昔愛読していたメールマガジンで出会ったものです。
今わたしにできるのは、この瞬間を大切に感謝しながら一生懸命生きること。
そう気もちを切り替えて、ネットで見るニュースや得る情報は最小限に抑え、
やっと自分の本分であるWEB制作のお仕事と人形作りができるようになりました。
そして、ツイッターやさまざまなニュース・動画などから
今まで見ようとしていなかった日本人の心の強さや優しさ、温かさ、
不屈の精神、団結力などを心底誇りに思えるようになりました。
ポジティヴな思考はプラスエネルギーを、
ネガティヴな考えはマイナスエネルギーを周りに撒き散らします。
こんなときこそ被害のなかった地の一人一人がしっかり気を持って一丸となって、
巨大なパワーを送れたらいいなと切に願います。
フランスでもたくさんの支援バザーやチャリティーイベントなどが開催され
なんとか日本復興に協力したいという動きがとても広まっております。
こないだもオペラのとある語学学校を会場に支援バザーが行われ
たった5〜6時間で420万円も売上げ、在仏日本大使館を通して寄付されたそうです。
入場者は1,000人以上、そしてその数倍の人が詰めかけ、会場周辺の界隈は
入場できなかった日本人やバザーに駆けつけた人であふれていました。
みんな、何か日本の役に立ちたいと行動しているんですね。
わたしもこのバザーに出かけましたが、オープン後2時間の時点で
もう会場の周辺ぐるりと長い長い列ができていて、雨の中での2時間以上待ち、
終了時間になってしまうかもしれないし何も買えないかもしれない、と
スタッフの方にいわれ、何も協力できないまま、すごすごと帰ってきました。
そして後日、協賛していたともだちから素敵なエピソードを聞きました。
バザー会場の入り口に、パリで活躍する日本人パティシエ、Sadaharu AOKI の
トップに日本列島をデコレーションした背の高くて大きな抹茶ケーキが飾られていました。
150ユーロ(約18,000円)という販売価格がついていたそうなのですが、
フランス人ムッシューがお買い上げ。
どのように持ち帰るかスタッフが尋ねたところ、
中のスタッフみんなで分けてください、とムッシューの温かい言葉。
このムッシュー、別にバザーのために足を運んだわけでもなく
本当に通りすがっただけだそう・・・紳士です。
最近やっと、赤十字に集まった義援金の配分などが決定したそうですが、
まだまだ被災地の人々は想像を絶する厳しい生活を余儀なくされていると思います。
1日に何度も起こる余震やご家族と会えない痛みや不自由で不安な生活や、
わたしにははかり知れませんが、1日でも早く日常生活に戻れるよう
本当に本当に、心の底から願っております。
そして、原発事故の悪化を食い止めようと命をかけて働いていらっしゃる方々も
医療関係やボランティア、捜索に駆け回っている方々も
いろいろなことの復旧に寝る間もなく作業されている方々も・・・
枚挙にいとまもありませんが、日本のみなさん、ひとりひとりに
どうか世界中の皆の祈りと皆のポジティヴパワーが届きますように。
日本はまた立ち上がれる、絶対だいじょうぶと信じています。